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小規模共済はフリーランス・個人事業主の強い味方?メリットやデメリット、加入方法について

◆フリーランス・個人事業主の未来の保証に小規模企業共済について

会社員よりも年金が少ないうえに、退職金もないフリーランス。けれど、フリーランスは頑張れば頑張った分だけ自分に返ってきます。

ただし、フリーランスは「稼げるうちが花」。自由なライフスタイルとは裏腹に、お仕事のペースは不安定だ、という方もいらっしゃるのではないでしょうか。それならば、稼げるうちに老後のためのお金をプールしておきたいですよね。国の年金の他にも個人向けの年金保険などの方法もありますが、今回は「小規模企業共済」を調べてみました。

・小規模企業共済とは
・小規模企業共済のメリットやデメリット
・積立金の受取方法
・積立金額の増減
・小規模企業共済の加入資格

を中心に紹介していきます。

 

◆小規模企業共済とは?

まず、小規模企業共済とは中小企業基盤整備機構が運営しており、小規模企業の個人事業主が事業を廃止した場合や、会社などの役員が役員を退職した場合など第一線を退いたときに、それまで積み立ててきた掛け金に応じた共済金が受け取れるという「退職金代わり」の共済制度です。

掛け金は月1,000円~7万円の範囲で、1年分の前納できます。所得控除の対象になりますので最高84万円分控除となり、課税所得を一気に減らすことができます。

しかもこの共済には、事業の運転資金が足りなくなった場合や傷害災害を受けた場合、掛け金に応じて事業資金等の貸付けが受けられます。また、フリーランスから会社にした時には解約ができるので、法人化への資本金準備として溜めるのもいいですね。

 

◆これからでも始められる小規模共済のメリット

「小規模企業共済はお得だということが分かったけれど、今月から加入するとなったらあまり控除金額が多くならないな」と思った方もいらっしゃるのではないでしょうか。
たしかに、小規模企業共済は、加入前の月をさかのぼってかけることはできません。

しかし、その年の12月の最終営業日までに加入申込方法「19. 現金あり」で手続きをすれば、年内の加入ができ確定申告での所得控除の対象となります。
その際、加入申込月の掛金に加え、12ヶ月分の掛金を前払いした場合は、払い込んだ合計【13ヶ月分】の掛金全額がその年の所得控除の対象となります。
※預金口座から引落しされた年の所得控除となります。

加入には中小機構による所定の審査があるので、なるべく早めの手続きをおすすめします。

 

◆節税の他にも積立金の受け取りや貸し付けなどのメリットも

1.もちろん、掛金は節税対策に。

掛金は全額所得控除の対象となり「節税対策」となります。月に積み立てられる金額は月額1,000円~7万円の範囲内で、500円単位で掛けることができます。しかも、加入後に掛金月額を変更(増額・減額)することもできるので、事業のペースに合わせた積立が可能です。

2.経営者の退職金として使える!

長年頑張った事業を年齢や諸事情によって廃業や退職をする時に、それまで積み立てた金額を「退職金」として受け取ることが可能になります。しかも、20年(240ヶ月)以上積み立てていれば、「掛け金の100%以上の給付」が見込めるのです。

3.受け取りも節税対策になるんです。

分割で受け取る場合は公的年金と同様で雑所得扱い、一括の場合には退職所得扱いとなり、どちらの受け取り方法においても所得控除が受けられるのが一番うれしいポイント。現在の共済金の予定利率は、1.0%(平成16年4月より)と銀行にためておくよりも利率はよいので、所得として通帳に貯めておくよりも共済に加入して積み立てておいたほうが明らかにお得ですし、無駄遣いもないかもしれません。

4.契約者貸付制度あり。

もし、急に事業拡大を見込むことになった場合は積み立てている金額の範囲内で共済から資金を借りることもできます無担保・無保証人にて事業資金の貸付けが受けられるのが優しいですね。

 

◆掛け金の支払方法は?

共済の掛け金は、月払いの場合毎月18日に引き落としされます。半年払いまたは年払いの場合は、半年払い年払いの払込月の18日に引き落としされます。もし、18日が休日(土曜・日曜・祝日)の場合は、翌営業日に引き落としされるので「18日」をポイントにして振込口座等にお金を準備しておく必要はあります。

 

◆受け取りのタイミングや受け取り方法は?

小規模共済の受け取りは主に事業を廃業した時になります。その他は事業を全て譲渡した場合や、規定の期間加入していて65歳以上になった際になります。

受け取りは、一括、分割(10年、15年)、併用の3パターンが選べます。どなたもこの3パターンを好きに選べる、というわけではなく、受け取り人が満60歳以上で、一定金額以上の共済金を納めていること等の条件すべてを満たせば、共済金を「分割」または「一括と分割の併用」で受け取ることができます。

また、一括よりも分割受け取りのほうが受給金額は多くなりますし、分割を選ぶ場合はやはり15年分割のほうが受取金額は結果的に多くなります

ただし、何度も言うように、12か月未満の加入では受け取り自体ができません

 

◆加入期間で支給金額はどう変わってくるの?

やはり気になるのが、「自身が支払った金額が結果的に何%になって戻ってくるのか」ですね。

12か月以上、84か月未満の場合は80%

84か月以上、90か月未満ならば80.5%

90か月以上、96か月未満 81.25%となり、以降6か月ごとに0.75%ずつ増加します。

240か月(20年)以上を超えたところで100%となり、以降6か月ごとに0.25%ずつ増加していき、120%が上限となります。

120%となるのは加入から40年後なので25歳から加入した際は65歳でMaxの支給割合を利用できることになりますね。

 

◆やっぱりデメリットやリスクもあります

1.共済なので、掛け捨てのリスクはあります。

納付月数が12ヶ月(1年)未満で解約となった場合は掛け捨てになります。

お仕事が不安定だったり、病気がちな方にはお勧めできません。

 

2.元本割れのリスクも捨てられません。

加入期間が20年未満の場合は、元本割れしてしまいます。「20年」という加入期間はフリーランスにとっては結構長いものです。ご自身の現在の年齢から20年語を想像してみてください。フリーランスとして働ける見込みや、覚悟はありますか?もし、「Yes」ならばこれだけ多くのメリットをものにしない手はありません。

また、個人事業を継続したまま小規模企業共済を20年未満で解約した場合は元本割れのリスクがありますが、廃業・事業譲渡・契約者本人が亡くなった等の場合は元本が100%戻ってくる仕組みになっています。あらゆる場合を想定してみると、実際は元本割れのデメリットはないと言えます。

 

◆加入できるのはどんな人

加入できる対象者は、以下の条件に当てはまる人です。早速チェックしてみましょう!

  1. 建設業、製造業、運輸業、サービス業(宿泊業・娯楽業に限る)、不動産業、農業などを営む場合は、常時使用する従業員の数が20人以下の個人事業主または会社の役員

  2. 商業(卸売業・小売業)、サービス業(宿泊業・娯楽業を除く)を営む場合は、常時使用する従業員の数が5人以下の個人事業主または会社の役員

  3. 事業に従事する組合員の数が20人以下の企業組合の役員や常時使用する従業員の数が20人以下の協業組合の役員

  4. 常時使用する従業員の数が20人以下であって、農業の経営を主として行っている農事組合法人の役員

  5. 常時使用する従業員の数が5人以下の弁護士法人、税理士法人等の士業法人の社員

  6. 上記1、2に該当する個人事業主が営む事業の経営に携わる共同経営者(個人事業主1人につき2人まで)

(独立行政法人中小企業基盤整備機構のHPより引用)

 

ただし、常時使用する従業員には家族従業員や臨時の従業員は当てはまらなかったり、兼業で事業を行っているサラリーマン等は加入資格が無いなど、加入できない方もいるので詳しくは共済機関に確認を!

上記に当てはまる方は、控除額が大幅にUPそして、年金にもなるメリットたっぷりの「小規模企業共済」のお申し込みをご検討してもよいのではないでしょうか。

◆シミュレーターで事前に賢く計算して自分にとってメリットがあるか確認しておきましょう

「実質、退職金としていくらもらえるようになるのだろう。」と気になるあなたにご紹介。中小機構のウェブサイトに、将来受け取れる共済金の金額を試算してくれ、共済に加入した後の節税効果も計算してくれるシュミレーターがあります。ただし、加入月の設定や掛け金を途中で変更したり等、条件設定はできませんのであしからず。

シュミレーターで最終的にもらえる金額はもちろんわかりますが、満額7万円・年間84万円が実質経費として換算できる節税効果には驚きです。

大まかな試算にはなりますが、気になる老後のため参考までに一度シュミレーションしてみてはいかがでしょうか?

加入シミュレーションは下記のページからできます。

◎中小機構 小規模企業共済 加入シミュレーションのご案内
http://www.smrj.go.jp/skyosai/simulation/index.html